板金加工について

  

鉄は最も広範囲の用途において使用される材料です。ステンレスに比べ"錆びやすい"という短所はありますが、塗装やメッキという表面処理を施すことによって、それを打ち消すことができます。長所としては、材料の流通性が高いため入手しやすく、安価であることが挙げられます。弊社のような板金加工業においてよく使用する鉄の種類としては、SPCC(冷間圧延鋼板:通称 ミガキ)、SPHC(熱間圧延軟鋼板:通称 酸洗・黒皮)、SECC(電気亜鉛メッキ鋼板:通称 ボンデ)、SS400に代表されるSS材などが挙げられます。 1kg当りの平均価格帯は、スケッチ材(定尺材を鋼材問屋などが注文寸法にカットした材料)で大よそ100~150円です。

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ステンレス

ステンレスは鉄に続いてよく使用される材料です。その用途は広く、食品業界・薬品業界はじめ様々な分野で、標準的に使用されています。ステンレスの第1の特長はSTAINLESS STEELの名前の通り"非常に錆びにくい"ということです。流通性も高く、溶接加工にも適しているため板金加工業ではよく使用される材料です。通常、表面処理加工についてはバフ仕上等の研磨処理を施すのが一般的ですが、場合によっては塗装することも可能です。ステンレスは中に含まれるニッケルとクロムの含有量によって、304・430等いくつかの種類に分けられます。それぞれの特徴としてSUS304は18-8ステンレスと呼ばれるように、18%以上のクロム、8%以上のニッケルを含有する金属で耐食性に非常に優れていますが、ニッケルを含む為、コスト的には割高になります。一方SUS430は13クロムステンレスと呼ばれるように13%以上のクロムを含む金属であり、耐食性には優れていますが、SUS304と比較すると落ちてしまいます。しかしコスト的には割安です。弊社においてよく使用するステンレスの種類としては、SUS304-2B 材ならびにヘアライン処理材・SUS430-2B材/ヘアライン処理材などがあります。2B、ヘアラインとはステンレスの表面処理の一種で、2Bは適度な光沢を与える冷延圧延をしたもの、ヘアラインは240番程度の研磨ベルトで髪の毛のように長く連続した研磨目をつけたものです。また、焼入処理することで大きく硬度を上げ、耐工具用途を満たすことができるSUS420-J2のような高級素材もあります。1kg当りの平均価格帯は、スケッチ材で大よそ300~600円です。

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板厚・サイズについて

鉄の場合よく使用されるのは、厚み0.6、0.7、0.8、1.0、1.2、1.6、2.0、2.3、3.2ミリのもので、一般的に0.8ミリ厚のものを"レーハチ"、1.2ミリ厚のものを"テンニ"などと呼びます。大きさで標準的なサイズのものは、定尺材と呼ばれ、3尺(フィート)×6尺(フィート)、4尺×8尺の2種類が最も市場性が高いです。(5尺×10尺のものもあるが、市場性は上記のものに比べ低い) 1尺(フィート)の長さは約303cmであり、通称3'×6'を"サブロク(ザイ)"、4'×8'を"シハチ(ザイ)"と呼びます。
ステンレスの場合よく使用されるのは、厚み0.6、0.8、1.0、1.2、1.5、2.0、3.0ミリのもので、定尺もm(メートル)単位が主流となっています。

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その他、当社でよく使用する素材について

(1)ZAM 
高耐食溶融メッキ鋼板と呼ばれ、日新製鋼社の製品名称になります。亜鉛(Zn)マグネシウム(Mg)アルミニウム(Al)にて表面処理は形成され、それぞれの頭文字からZAMという名称がつけられました。Zn+約6%のAl+約3%のMgのメッキ層を保有し、優れた耐食性を保有しています。後で紹介する、ペンタイトBに比べ、10~20倍の耐食性を保有している特徴があります。AlとMgの効果で、時間の経過とともに緻密で、付着性の強い保護被膜がメッキ表面に形成され、これがメッキ層の腐食の進行を抑制している事により、優れた耐食性を保有しているのです。また特に際立った、この製品の特長として、切断端面部においても、耐食性を発揮するといった事が挙げられます。メッキ層から溶け出した、Al,Mgを含む亜鉛系の保護被膜が端面部を覆う事により、耐食性を発揮するのです。当然材料そのもののコストは高くなりますが、トータルコストを考えた中でのメリットは十分にある製品だと考えています。

(2)亜鉛鋼板
1)亜鉛鋼板は大きく2種類に分類されます。一つは電気亜鉛メッキ鋼板(一般的にボンデの通称で呼ばれるもの)、もう一つは溶融亜鉛メッキ鋼板になります。電気亜鉛メッキ鋼板はメッキ層に鋼板をつけ、電気を介し、亜鉛メッキ層を形成する方法で、亜鉛を薄く均一に付着出来る利点があります。また塗装性もよく、一般的によく使用されている材料となります。一方、溶融亜鉛メッキ鋼板は高温で溶けた亜鉛層に鋼板をつける方法で生産され、電気亜鉛メッキ鋼板に比べ、防錆力は強くなります。また溶融亜鉛メッキ鋼板はその中で2種類に大別され、亜鉛処理後、冷却させただけのものをシルバージンク(ペンタイトB、通称ジンク)、冷却後加熱処理をし、合金化させ、塗装の密着性を高めたものをアロイ(ペンタイト、通称アロイ)と分類されます。使用用途、価格、様々な条件の中で、最適な材料を選択する必要があります。

(3)アルミ
アルミニウムの特長は大きく3点あげられます。非常に優れた防錆力、軽さ(比重は2.7でSPCC(7.85)に比べ1/3の比重)、強さ(比強度(単位重量あたりの強さ)が鉄鋼の2倍程度)があげられます。そのようなアルミニウムの中で、我々のような板金加工でよく使用する材料はA1050、A5052の2種類があげられます。A1050は99%以上のアルミニウムで出来ており、耐食性に非常に優れますが、強度の観点からはアルミ合金の中では優れません。その点バランスのとれた、A5052が一般によく使用される材質になります

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